「めぼしいも人がいたら教えてね」
友人が急遽行けなくなった懇親会に、自分だけ行くときにそう言われて、ふと気になりました。
”めぼしい”ってどんな意味なんだろう?
普段何気なく使っていて、面白い人がいたら教えてほしいくらいの意味で友人は使ったと思うんですが、実際に”めぼしい”という言葉がどんな意味を持つのか気になりました。
調べてみると、言われてみればなるほどというような”めぼしい”の意味や、漢字での表し方などを知ることができてとてもスッキリしましたので、解説していきます。
めぼしい人やところはどんな意味?
まず、”めぼしい”という意味について辞書で調べてみました。
- 多くの中で、ひときわ目立っている。注目に値するさまである。
- いろいろあるもののなかで、特に目に立つさま。取り上げるだけの価値があるさま。
辞書によると、”めぼしい”の意味は色々なものがある中で目立っているという感じでしょうか。
ただ、これだとイマイチ、イメージが付きづらいので漢字を調べてみました。
めぼしいは漢字でどうやって書く?
”めぼしい”のイメージを掴むために漢字を調べてみました。
めぼしい=目星い
漢字表記だと大分イメージが掴めますね。
星(スター)は、一流のスポーツ選手がスター選手と言われるように、”際立った能力を持った人”という使われかたをします。
星(スター)に、目を加えることで、目につくような際立ったもの≒めぼしいと、漢字にすることで”めぼしい”の意味が腑に落ちますね!
つまり、”めぼしい人・ところ”は(スターのように)目立つ人・ところという意味になんですね。
めぼしいの英訳はなにになる?
少し気になったので、”めぼしい”を英訳した時の単語も調べてみました。
すると下記のような3つの英単語がでてきました。
- Noticeable(目立つ)
- Valuable(価値ある、高価な)
- Noteworthy(注目に値する、特筆すべき)
日本語でも、頻繁に使われるものでないので、完全に意味の一致する英語ではないのかもしれませんがどの単語も”めぼしい”をよく表せているように思います。
- Notice(気づく)+able(~できる)⇒Noticeable(目立つ)
- Value(価値)+able(~できる)⇒Valuabe(価値ある、高価な)
- Note(気づく、記録する)+able(~に値する)⇒Noteworthy(注目に値する、特筆すべき)
どの単語も、価値がある、目立っているといった意味合いで、”めぼしい”のニュアンスを表しています。
めぼしいの語源
”めぼしい”の語源を調べてみると、”目星”という単語が形容詞化して、”めぼしい”になったことが辞書に書かれていました。
さらに、その”目星”という言葉は古くは”目印”と同じ意味で使われていたそうです。
「ほし」が「印」の意をもつのは、的の中央につける黒い印から転じたものだそうです。
現在は、”目印”と”目星”は使い分けがハッキリなされていて、”目印”は人為的に他と区別をする為に印をつけることで、”目星”は人為的な作業を加えることなく、(それこそ星のように)他と区別できるような傑出したものがあることになります。
つまり、目印となるような際立ったなにかを持った人や物のことを、目星がある人物⇒めぼしい人物と変遷していったのが、”めぼしい”の語源となります。
めぼしいの例文
”めぼしい”の語源を調べてみると、下記のようなものが出てきます。
- めぼしい品を持ち出す。
- めぼしいカフェを一軒一軒訪ねて回った。
”目立ったもの”くらいの意味で使われることは分かりましたので、特に難しくありませんが、一つ注意することは、色々なものがある中で、目立っているということです。
めぼしいカフェという場合も、街にたくさんのカフェがあって、その中で目立つものがある場合にのみに使える例文です。
街にあるカフェを全て訪ねる場合は、”めぼしいカフェを訪ねる”という言葉は間違いで、”すべてのカフェを訪ねる”などといった形になります。
色々なものがある中で、目立っているという大まかなイメージを忘れないように気を付けましょう。
めぼしいの同義語
めぼしいの同義語を調べてみました。
- 価値有る
- 有用
- 価値
- 高い
- 貴重
- 注目に値する
どれも価値が高いといった、意味ですね。
ただ、日常生活の中で”価値ある人が教えたら教えてね”や”有用な人”と言うと、人に点数を付けているような角が立った言い方になってしまいます。
”めぼしい人”ということで、角が取れた柔らかい言い方になりますし、”良い人”と言うよりも大人っぽい言い方になりますので、”めぼしい”という単語を場に合わせて使えるようになっていきたいですね!
まとめ
今回の調査で分かったことをまとめると、
- ”めぼしい”は、色々なものがある中で目立っているという意味。
- もともとは目印と同じ意味を持った、目星が形容詞化したもの。
- 多くのものの中で目立っているという意味なので、その場所にあるもの全てが目立っている時に”めぼしい”は使えない。
ということになります。
最後までお読みいただきありがとうございました!