先日、友人から「英語が流暢でうらやましい」というメールをもらいました。・・・“流暢”まず読むことができません。
返信する前に“流暢”について調べてみたいと思います
流暢の意味や読み方は?
まずは“流暢”の意味などを辞書で確認したいと思います!
【流暢】―各辞書の記載―
- りゅうちょう【流暢】
・言葉が滑らかに出てよどみないこと。また、そのさま。
(小学館『デジタル大辞泉』より) - りゅうちょう【流暢】
・話しぶりがなめらかでよどみない・こと(さま)。
(三省堂『大辞林 第三版』より) - りゅうちょう【流暢】
・水などが、滞らないで流れること。ことばがなめらかでよどみのないこと。また、そのさま。
(小学館『精選版 日本国語大辞典』より) - 流暢【りゅうちょう】
・ことばづかいがなめらかで、よどみのないようす。
(ベネッセコーポレーション『ベネッセ国語辞典 電子特別編集版』より) - りゅうちょう【流暢】
・〔中身があるかどうかは別として〕聞く耳に抵抗感がなく、途中でつかえたりしないように話す様子だ。
(三省堂『新明解国語辞典 第七版』より)
どの辞書でも共通して「よどみなく話すこと」といった内容の記述がありますね!
また、“流暢”の【暢】はなかなか書くことのない字ですよね。
この【暢】は①の(伸)びる。のびやか。②のべる。のばす。広げる。 ③とおる。よどみなくよく通る。といった意味をもつ漢字(日本漢字能力検定協会 「漢字ペディア」より)なのだそうです。
名前に【暢】の字がつく友達がいるのですが、すごくいい意味の漢字ですね!
【流暢】の意味と読み方のまとめ
<読み方>りゅうちょう
<意味>よどみなく、なめらかに話すこと
流暢の正しい使い方の例文は?
次に“流暢”の使い方を調べてみたいと思います!
【“流暢”の使い方-各辞書の例文-】
- 「流暢な英語で話す」
(小学館『デジタル大辞泉』より) - 「英語を-に話す」
- 「 -な話しぶり」
(三省堂『大辞林 第三版』より) - 「―なフランス語」
(ベネッセコーポレーション『ベネッセ国語辞典 電子特別編集版』より) - 「英語を―に話す」
(三省堂『新明解国語辞典 第七版』より)
これを見ると、「外国語を流暢に話す」というのが“流暢”の典型的な使い方だとわかりますね!
流暢の類語は?
では、“流暢”と似た表現にはどのようなものがあるのでしょうか。
角川学芸出版『類語国語辞典』では“流暢”は〔すらすらと話すさま〕のグループの代表的なことばとして示されています。
このグループには他に
- なだらか・・・つかえずに話すさま
- べらべら・・・たて続けにつかえないでよくしゃべるさま
- ぺらぺら・・・外国語をよどみなくしゃべるさま
- 滔々(とうとう)・・・勢いよく、よどみなく話すさま
といった表現が分類されています。
また、少し面白い表現として
- 立て板に水・・・一気にとどまるところを知らずに話すことのたとえ
- 一瀉千里(いっしゃせんり)・・・弁舌や文章が滞りなく一息に語られたりつづられたりするさま
- 油紙に火が付いた様・・・ぺらぺらとよくしゃべるさま
といったものもありました!
流暢の対義語は?
では逆に、“流暢”の対義語にはどのようなものがあるのでしょうか?引き続き、角川学芸出版『類語国語辞典』で確認してみましょう。
辞書では”流暢“の反対の意味である〔言葉が口につかえるさま〕の意味の表現として
- 訥々(とつとつ)・・・つまりつまり話すさま
- しどろもどろ・・・前後が乱れた話し方
- 片言・・・不完全なたどたどしい言葉。その言い方
このような表現が“流暢”の対義語にあたるのですね!
流暢と悠長は間違えやすい?意味の違いは?
“流暢”と響きの似た言葉に【悠長(ゆうちょう)】がありますね。
”流暢“と【悠長】は意味も似ているのでしょうか?
小学館『デジタル大辞泉』によると、【悠長】は〔動作や態度などが落ち着いていて気の長いこと。また、そのさま。〕という意味だそうです。
「悠長に構える」「悠長な話」というように使うそうです。意味は”流暢“とは全然違いますね!だた、どちらも〔話、話す〕と共に使えるので、混乱しないようにしたいですね!
- 流暢に話す・・・すらすらと話す
- 悠長な話・・・ゆったりと話す
となります。
流暢の英語表記は?
最後に流暢の英語表記を確認していきたいと思います。
研究社『新和英中辞典』では
【流暢な】
・fluent
〔流暢な文章で〕
・in a flowing style
〔英語を流暢に話す〕
・speak English fluently
・speak fluent English
・be fluent in English.
というように、主に【fluent】を用いた表現が紹介されていました。
まとめ
それでは今回のポイントのまとめです!
- ”流暢“の読み方は「りゅうちょう」
- ”流暢“には「よどみなく、なめらかに話すこと」という意味がある
- 【暢】の字には「とおる。よどみなくよく通る」という意味がある
- “流暢”と【悠長】は響きは似ているが、意味は全く違うので注意!
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!