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海賊と呼ばれた男の登場人物の実在モデルの名前は?名言や実話も!

海賊と呼ばれた

”海賊と呼ばれた男”に出てくる登場人物が半端ないです!

終戦後で、日本の主要都市が焼け野原になって、会社などやっていかないときに、誰も馘首(クビ)しないと宣言し、日本の偉大さを説いた主人公の国岡鐡造(くにおかてつぞう)

国岡鐡造(くにおかてつぞう)が独立時に、6000円(現在の紙幣価値で1億円ほど)というお金を無償で渡した、日田重太郎さん。

当時、イギリスと敵対していたイランに、見つかったらイギリス海軍の大砲で沈没させられるかもしれないリスクを恐れずに、イランまで石油を買いに行った、乗組員の一同

あまりの凄さに、小説と映画をどちらも鑑賞した私は、”この話どこまで本当なんだろう?”というある種当然ともいえる疑問がわいてきました

有名なのは、国岡鐡造のモデルは出光佐三さんで、モデルの会社は今もガソリンスタンドが残る”出光興産”ということ。

ただ、あくまでも、この話は小説なので全てが真実ではないはず、ということで、海賊と呼ばれた男の登場人物が実在したのか(その場合名前は?)や、作中に出てくる名言やエピソードが実話なのか調べてみました!

※ちなみに映画と小説、どちらも鑑賞した私個人の意見としては、小説の方がより、登場人物の凄さがわかると感じました。
映画版は、色んなエピソードを紹介するために、一つずつがあっさりしている感じです。
小説は、とても読みやすく、普段、全く本を読まない60歳の私の母も2日間で上下巻読破していたので、”海賊と呼ばれた男”の小説版を読んだことが無い人はぜひ、読んでみてください!

海賊と呼ばれた男の登場人物の実在モデルの名前は?

それでは、作中の登場人物と映画でのキャスト、(分かる場合)実在のモデルの名前と主なエピソードをまとめてみました!
また、本人の画像がある場合はそちらもUPしています。

国岡鐵造

実在モデルの名前:出光佐三
映画でのキャスト:岡田准一
実在人物のエピソード:物語の主人公で、出光興産の創業者です。この方のエピソードは多すぎますが、真偽を疑うような豪快なものばかり。
この方のエピソードについては後程紹介します。

 

国岡ユキ

実在モデルの名前:城戸崎ケイ
映画でのキャスト:綾瀬はるか
実在人物のエピソード:出光佐三さんの最初の妻ですね。福岡出身のお金持ちのお嬢様だったといわれています。映画の中では、突然出て行ったような描き方ですが、実際は出光佐三さんとの間に子供が生まれないことから、協議の上、離婚したといわれています。

東雲忠司

実在モデルの名前:石田正賓
映画でのキャスト:吉岡秀隆
実在人物のエピソード:出光興産の三代目社長になります。旧海軍燃料廠のタンク底に残った油をさらう業務において、中心的な人物として活躍しました。後に経団連副会長も務めています。

長谷部喜雄

実在モデルの名前:この方は実在していないと言われています。
映画でのキャスト:染谷将太
実在人物のエピソード:南満州鉄道への営業にも鐵造と一緒に赴き成功させましたが、1941年、陸軍機に乗って南方の石油基地への移動していた時に米軍機に撃墜され亡くなりました。

武智甲太郎

実在モデルの名前:手島治雄氏
映画でのキャスト:鈴木亮平
実在人物のエピソード:映画が堪能で通訳として働いていた時、GHQから「石油業界にしがらみがなく、かつ石油産業に詳しい者」を求める依頼を受け、相応しい人物を探していた際、鐡造に出会い、両者を引き合わせました。出光興産の専務まで務めた方です。

藤本壮平

実在モデルの名前:永井弘介
映画でのキャスト:ピエール瀧
実在人物のエピソード:元海軍大佐でラジオ修理事業を鐡造に持ち掛ける。ラジオ修理事業は、石油での事業が苦しい時期の国岡商店の支えとなりました。

国岡万亀男

実在モデルの名前:出光雄平
映画でのキャスト:光石研
実在人物のエピソード:出光佐三さんの3つ上の兄。大連支店の支店長として初の海外進出をはたしております。出光佐三さんの最初の結婚の仲人をしています。

盛田辰郎

実在モデルの名前:盛田辰郎 ※原作に実名で登場しております。
映画でのキャスト:堤真一
実在人物のエピソード:日昇丸の船長。命がけでイランへのかじを取りました。

木田章太郎 (小説:日田重太郎)

実在モデルの名前:日田重太郎
映画でのキャスト:近藤正臣
実在人物のエピソード:義弟の家で出会った高商時代の出光佐三氏の考えに興味を持ち、息子の家庭教師を任せる。その後自らの家を売って会社設立の為の資金を「返済不要」の条件で援助した。出光佐三さんの大恩人です。

海賊と呼ばれた男の名言や実話は本物?

海賊と呼ばれた男に出てくるエピソードについて、有名なものが実際に本当かどうか調べました!

馘首はしない(出光佐三)

終戦直後の混乱の中、従業員を集めた最初の演説で誰一人として首にはしないと語った出光佐三さん。

戦後の焼け野原のようすを語る、多くの物語や喪失感を伝え聞く私には正直、想像できません。

しかし、これ実話でした

ただ、出光佐三さんの講演録に本人の裏話が書いてありまして、元々は”馘首はしない”なんて言うつもりがなかったそうです。

ただ、あまりにも周りの重役が、”従業員を整理しましょう”といった旨のことばかり言うので、頭にきて思わず言ってしまったそうです。

勢い先行の昭和の男といった感じのエピソードですが、結果的に、その後の出光興産の繁栄の礎を築くことになりました!

イランまでイギリス海軍の目をかいくぐり石油を買いに行く

これは、作品のタイトルの海賊がこの事件のために、呼ばれるようになったのですからもちろん本当です。

イランの石油会社にイギリスの資本が入っており、イランの石油を売ると莫大な利益をイギリスに支払わなければいけないということで、イランは石油事業の国有化を宣言しました。

それに対し、自国の利益が無くなると激怒したイギリスは、イランに石油に買い付けにくる石油を沈没させると表明します。

今から考えたら、むしろ海賊はイギリスなんじゃないか?という話なんですが、欧米支配が強力だった当時は、なんでもありだったようですね。

それに対し、イギリスの言い分は国際法の観点からもおかしいと言い、当時、石油の入手経路に困っていた出光佐三さんは、イギリス海軍の目をかいくぐり、石油をイランまで購入しに行きました!

見事、石油を購入した出光興産は、石油を売れずに困っていたイランの人はもとより、イギリスの横暴に手をこまねいていた世界中の人から拍手喝さいを浴びることになり、この時に出光佐三さんが世界中の人から海賊と呼ばれんですね。

とういわけで、海賊と呼ばれた男に出てくる有名どころなエピソードは実話だということがわかりました!

最後までお読みいただきありがとうございます。