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焦慮の意味と読み方は?正しい使い方の例文から類語や英語表記も!

辞書

先日、冲方丁『光圀伝』を読んでいたところ、「かえって力みが増し、焦慮に襲われた。」という一文がありました。

焦慮。。。初めて見た単語です!もちろん、読めません・・・

ということで、今回は“焦慮”について調べてみたいと思います!

焦慮の意味や読み方は?

では早速、辞書で“焦慮”の意味と読みを確認したいと思います!

【焦慮】各辞書の意味

  • しょう‐りょ【焦慮】
    ・あせっていらだつこと。いらいらと気をもむこと。また、その気持ち。焦心。
    (小学館『デジタル大辞泉』より)
  • しょうりょ【焦慮】
    ・あせっていら立つこと。また、その気持ち。
    (三省堂『大辞林 第三版』より)
  • しょう‐りょ【焦慮】
    ・気持をいらだたせること。あせって気をもむこと。また、その気持。焦心。
    (小学館『精選版 日本国語大辞典精選版』より)
  • しょうりょ【焦慮】
    ・あせって気をもむこと
    (三省堂『新明解国語辞典 第七版』より)

以上のように、各辞書の意味はほぼ共通していますね!

それではざっくりと自分なりに意味などをまとめてみたいと思います!

【焦慮】の意味と読み方のまとめ

<読み方>しょうりょ
<意味>あせってイライラとし、気をもむこと

焦慮の正しい使い方の例文は?

それでは、“焦慮”はどのように使えばよいのでしょうか。

まずは辞書の例文を見ていきます!

【焦慮の使い方-各辞書の例文-】

  • 「―に駆られる」
    「事業の不振に―する」
    (小学館『デジタル大辞泉』より)
  • 「交渉の遅延に-する」
    (三省堂『大辞林 第三版』より)
  • 「―の色が濃い」
    (三省堂『新明解国語辞典 第七版』より)

このような例文が辞書にはありました。

では、続いて、実際の文章の中ではどのように使われるのかも見てみたいと思います。

【焦慮の使い方-実際に文中で用いられている例-】

  • 空襲はさらに激化することが予想され、艦隊司令部の焦慮は深刻であった。
    (吉村昭『戦艦武蔵』より)
  • 一週間にもわたる不安と焦慮の後に、とつぜん一条ひとすじの光明がさしてきた。
    (コナン・ドイル/延原謙訳『シャーロック・ホームズの最後の挨拶』より)
  • 戦敗国の悲しみも焦慮も、往き合ふ人々の表情からは読むことができない
    (岸田国士『北支の旅』より)
  • 心痛な焦慮に少しおののきながら、兵士らが襲いかかるのを待っていた。
    (ロラン・ロマン『ジャン・クリストフ』より)
  • 三郎は捜査本部で、焦慮しながら彼の帰りを待ちつづけていた。
    (高木彬光『検事 霧島三郎』より)
  • 彼らより若い軍人たちの間には、ときとして焦慮めいた感情の動きが見られるのだった。野心家は安定より変化を、平和より乱世を好む。
    (田中芳樹『銀河英雄伝説 05 風雲篇』より)

実際に文章中で使われている例を見ていくと、戦争など息の詰まるような重苦しい背景や深刻な場面で使われることが多いことに驚きました!

日常的な場面での、ちょっと焦っちゃった(汗)・・・という軽いノリで使うのはあまり適当ではないと考えた方がよさそうですね!

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焦慮の類語は?

続いて、“焦慮”の類語を角川学芸出版『類語国語辞典』で確認してみましょう!

辞書の中では【苛立つ】【焦る】【気を揉む】【逸(はや)る】【踠(もが)く】といった表現をまとめた意味をもつ言葉として、“焦慮”が使われています!

  • 逸る・・・まだその時期でもないのにいら立ちあせる
  • 踠く・・・あせっていら立つ。じたばたあせる。

上にあげた以外の表現にも下のような表現も“焦慮”と近い意味を持つとされています。

  • 業を煮やす(ごうをにやす)・・・がまんできなくなる。辛抱の限界まで気をいら立たせる。
  • 矢も楯も堪らず・・・(気があせって)じっとしていられない。こらえきれない。
  • フラストレーション・・・欲求が満たされないためのいらいら。

私自身は“焦慮”という言葉にはなじみがなかったのですが、こう見ると、いろいろな身近な表現が“焦慮”と似た意味を持っているのだなと思いました。

焦慮の語源は中国語?

“焦慮”の意味について調べる中で、中国語の辞書も調べるうちに、“焦慮”は現在の中国でも使われる単語であることがわかってきました。

情報通信研究機構『EDR日中対訳辞書』によると、“焦慮”は日本語・中国語で「完全同義関係」つまり、同じ意味を持つとされています。

現在の中国では簡体字と呼ばれる、漢字の表記がつかわれていて、「慮」の文字は表記上では「虑」と表されることもあります。

具体的には、

五大洲的华桥,有多少人着祖国的命运。

⇒五大州の華僑は,どんなに多くの人が祖国の運命を焦慮したことか.
(白水社 『中国語辞典』より)

といった使用例があげられています。

このことから、“焦慮”は日本で生まれた表現ではなく、もともと中国で使われていた表現がそのまま日本語でも用いられるようになったと推測できますね!

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焦慮の英語表記は?

それでは次に、“焦慮”の英語表現を確認してみましょう!

研究社『新和英中辞典』では、“焦慮”の訳として

〔焦慮〕
・impatience

〔焦慮する〕
・be impatient 《to do》
・be anxious 《for somebody, about something》
・worry (oneself) 《about》

といった表現を上げています。

【impatience】短気、せっかち、いらいら、じれったさ、我慢できないこと、あせり、たまらない

【anxious】案じて、気にして、心配な、不安な、気にかかる

また、「焦慮の色が見える」は

・look worried.

と表現されるそうです。

日本語の類語には〔フラストレーション〕がありましたが、英和辞典では【frustration】は“焦慮”の対訳にありませんでした。

実際に英語を使う場面では、“焦慮”を【frustration】と単純に言い換えることはできないので注意が必要です!

懊悩焦慮の意味と読み方は?

続いて、“焦慮”を用いた四字熟語「懊悩焦慮」の意味と読み方を簡単に調べておきたいと思います。

懊悩は三省堂『新明解国語辞典』によると、「おうのう」と読みます。

つまり、懊悩焦慮は「おうのうしょうりょ」と読むのですね!

また、【懊悩】は、「悩みもだえる」の意味があるので、【懊悩焦慮】は「悩みもだえ、気をもんで苦しむ」という意味になりますね。

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まとめ

それでは最後に、今回のポイントをまとめたいと思います!

  • “焦慮”の読み方は「しょうりょ
  • “焦慮”は「あせってイライラとし、気をもむこと」という意味
  • “焦慮”は軽いノリで使うのはあまり適当ではない

それでは最後までお読みいただきありがとうございました!